らしさ 歌詞

らしさ 歌詞

誇るよ全部 僕が僕であるための要素を
好きだよ全部 君という僕の黒い部分も
恵まれなかった才能も 丈夫じゃない性格も
だけど大それた夢をちゃんと描く強かさも

焦るよいつも 足音の群衆が僕の努力を
引き裂いて何度 君という闇の世話になったろう
オンリーワンでもいいと
無理やりつけたアイマスクの奥で一睡もしやしない自分も見飽きたよ

「現実的、客観的に見れば 絶望的。絶対的1位はきっと取れないな」
分かってる 分かっちゃいるんだけど
圧倒的、直感的に僕は 納得出来ちゃいない
ああ なんでこんなにも面倒で 不適合な長所を宿してしまったんだろう

らしさ そんなものを抱えては 僕らは泣いてた 笑ってた 競い合ったまま
大好きな事に全て捧げては 何度も泣くんだ 笑うんだ
メチャクチャなペースで

何度勝っても それはそれで未来は苦しいもの
ああ まじでなんなの? 負けて負けて負けまくった時ほど
思い出話が僕の歩みを遅めてしまうよ 過去の僕と君からの最低のプレゼント

打算的で消極的な面は 僕を守る絆創膏 怖くてきっと剥げないな
分かってる 分かっちゃいるんだけど
プライドは新品のままで白くふやけ痒がっている
ああ どちらも僕で君だから どちらも本心だからたちが悪いよな

「始めたのが遅いから」「世界はあまりにも広いから」
「天才はレベルが違うから」「てかお前が楽しけりゃいいじゃん」
ああ うるさいな それでもなんか君に負けてしまう日もあった
まあ そりゃそっか ブレない芯や思想なんて僕らしくはないや
でも今の僕は もう限界だ 君の言いなりになってたまるか
僕はやっぱ 誰にも負けたくないんだ そんな熱よどうか
消えてなくなるな!

らしさ そんなものを抱えては 僕らは泣いてた 笑ってた 競い合ったまま
大好きな事に全て捧げては まだまだ泣くんだ 笑うんだ
位置についたなら さあ、本気で勝負だ

らしさ そんなものを抱えては 喜び悲しみ 不安期待 絶望絶頂
君と僕のものだよ全部
らしさ そんなものを抱えては ああ 息絶えるまで泣くんだ 笑うんだ
「本当に良かった」 ああ 生きてて良かったな

この歌詞は、クリエイターや何かに打ち込む表現者が直面する**「自己肯定」と「自己嫌悪」の激しい葛藤**、そしてその末に辿り着く**「泥臭い覚悟」**を鮮烈に描き出しています。

「君」という存在を、愛すべきパートナーではなく**「自分の中のネガティブな化身(闇・弱さ・諦め)」**として擬人化して捉えると、この詩の持つ凄まじい熱量が浮かび上がってきます。


らしさ 歌詞

楽曲分析:『二人の僕』が繰り広げる、生存とプライドを懸けた内戦

1. 「君」という名の、僕の中の闇

冒頭の**「好きだよ全部 君という僕の黒い部分も」**という一節。ここで語られる「君」とは、恵まれなかった才能や丈夫じゃない性格、つまり自分自身の「欠陥」を指しています。

普通、欠点は隠したいものですが、主人公はそれを「僕であるための要素」として誇ると宣言します。しかし、これは単なるポジティブ思考ではありません。続く歌詞で、その「黒い部分(君)」が、自分の努力を引き裂き、足音を立てて追い抜いていく群衆への焦りを増幅させていることが明かされます。

2. 「オンリーワン」という名のアイマスク

**「オンリーワンでもいいと 無理やりつけたアイマスク」**という表現は極めて批評的です。「ナンバーワンにならなくていい」という耳当たりの良い言葉を、現実逃避のための道具として使ってしまった自分。

しかし、そのアイマスクの奥で「一睡もしやしない」自分、つまり、本当は一番になりたいという野心を捨てきれない自分の存在が、この物語の真のエンジンとなっています。客観的な絶望(勝てないという事実)と、直感的な不納得(負けたくないという本能)の板挟み。この「面倒な長所」こそが、主人公を突き動かす呪いであり、祝福なのです。

3. 絆創膏の下でふやけるプライド

中盤に登場する**「打算的で消極的な面は 僕を守る絆創膏」という比喩。 傷つくのが怖くて、挑戦しない理由(始めたのが遅い、天才とはレベルが違う、等)を並べて自分を守っている状態です。しかし、その下にあるプライドは死んでいません。「新品のままで白くふやけ痒がっている」**という描写は、使われることのない自尊心が、守られているがゆえに不健康に疼いている様子を冷徹に描き出しています。

4. 「らしさ」の再定義:矛盾を抱えたまま走る

サビで繰り返される**「らしさ」。 一般的に「自分らしく」という言葉は、ありのままの穏やかな状態を指すことが多いですが、この歌詞では違います。泣き、笑い、競い合い、メチャクチャなペースで消耗すること、その「矛盾だらけの動態」**こそが「らしさ」であると定義しています。

終盤、ついに「君(弱気な自分)」の言いなりになることを拒絶し、**「僕はやっぱ 誰にも負けたくないんだ」**という剥き出しの本音を爆発させます。綺麗な言葉で舗装された道を捨て、泥沼の競争の中へ、自分の意志で再び「位置につく」のです。

結論:絶望と絶頂の同時並行

ラストの**「本当に良かった、生きてて良かったな」という言葉。 これは、夢が叶ったから出た言葉ではありません。自分の中の「醜い野心」も「臆病な弱さ」も、そのすべてを抱えてフルスピードで戦っている「今、この瞬間」の充足感**を指しています。

「らしさ」とは、答えを見つけることではなく、死ぬまで葛藤し続けるエネルギーそのものなのだと、この歌詞は教えてくれます。

らしさ 歌詞

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