シンデレラ グレイ 歌詞

シンデレラ グレイ 歌詞

シンデレラ・グレイ” (Cinderella Gray)

ねえどうして、そうやってあたしのこと馬鹿にして
優しさとか慰めとか与えようとするの?
その度々に惨めな思いが湧いてきて
どうしようもない気持ちになるってわかってないの?

色んな色で満ち溢れた街を歩いたって
色づかないあたしは灰色 どこへ行けばいいの?
自分の好きなように生きていけばいいって
知っている筈なのにさ 忘れちゃうんだいつもいつもいつも

思い出したくもないようなことがいつまでも消えないな
ぐしゃぐしゃの頭の中 一つも整理がつかずに
また思い出した

怖かったのに 辛かったのに 誰も信じてくれなかったのに
あなただけが その声だけが いつでも笑いかけてくれたのに

カボチャの馬車もガラスの靴も似合わなくて
ただひたすら何事もない日々のあり合わせ
この世界はどうも鮮やかすぎて目が眩む
色づけやしないあたしへのあてつけみたいで

もういいよ、どうなろうと何もかも知らないし
あなたのこと あたしのこと これからの全ても
「ねえ王子様、あたしの為に生きて」って言いたくて
言えなかった あの日の自分が嫌い嫌い嫌い

何処へだって行けるような自由なんてほしくはないな
あなたという不自由だけが あたしを自由にしていたんだって
気づいてしまったんだ

痛む心 癒えないのは 無様なほどに期待してるから
あなただけに その声だけに 優しくされたかっただけだったのに

「愛は永遠」って 誰かの誰かの誰かが言った
それがもし本当なら いつまで苦しめばいいの?
12時を越えて ずっと消えないものがあるなんて
お願いよ もう消して 消して 消して 消して

怖かったのに 辛かったのに 誰も信じてくれなかったのに
あなただけが その声だけが いつでも笑いかけてくれたのに

痛む心 癒えないのは 無様なほどに期待してるから
あなただけに その声だけに 優しくされたかっただけだったのに

切なさと弱さが響く歌詞解説:灰色の心を抱える主人公の物語

この歌詞は、自分の価値に自信が持てず、愛されることに怯えながらも誰かを強く求めてしまう主人公の揺れる感情を、美しい比喩と痛々しいほどの本音で描き出しています。カラフルな世界の中にひとりだけ取り残されているような孤独感、誰にも理解されない苦しさ、そして“あなただけ”に救われたいという切実な願いが、全編にわたって繊細に刻まれています。


1. 「優しさ」が刺さる心──自己否定と惨めさの始まり

冒頭、主人公は問いかけます。

「どうして優しさを与えようとするの?
その度に惨めになるだけなのに。」

本来、優しさは救いになるはずです。しかし主人公は、他人の優しさを受け取れないほどに傷ついた心を抱えています。
誰かに気遣われるたびに、逆に自分の弱さや無価値さを突きつけられるようで苦しい──そんな複雑な情緒が伝わってきます。


2. 色彩のある世界で「灰色」のまま進む主人公

街は色に満ちているのに、自分だけは灰色。
この比喩は、鬱屈とした心情や疎外感を強く象徴しています。

「自分の好きなように生きていけばいいって
いつも忘れちゃう」

生き方を自分で選べるはずなのに、心の中の傷がそれを許してくれない。
“自由であること”さえ、自分には与えられないものに感じてしまっています。


3. 誰にも信じてもらえなかった過去と、唯一の救い

歌詞の中盤には、主人公の深い傷が明らかになります。

「怖かったのに、辛かったのに、誰も信じてくれなかった」

ここで描かれるのは、孤独な過去の痛み
そんな中で唯一、自分を認め、笑いかけてくれた存在──それが “あなた” です。

その人の声だけが、暗闇の中の灯だった。


4. おとぎ話になれない自分への嫌悪

「カボチャの馬車」「ガラスの靴」というシンデレラの象徴的なアイテムが登場します。
しかし主人公はそれらが“似合わない”と言い切ります。

この世界は鮮やかすぎて目が眩む
色づかないあたしへのあてつけみたいで

華やかになれない自分を責め、世界に置いていかれるような感覚。
劣等感と自己嫌悪が痛いほど伝わります。


5. 「自由」ではなく “あなたという不自由” を求める心

特に印象的なのは、この一節。

「自由なんてほしくない
あなたという不自由だけがあたしを自由にしていた」

矛盾しているようでいて、非常に深い。

主人公は“あなた”に依存しているわけではなく、
その人の存在によって初めて自分が自由でいられたという気づき。

これは、愛の形としてとても切なく、真実味があります。


6. 癒えない心と「愛は永遠」という残酷な言葉

愛が永遠だと言われるほど、主人公は苦しみます。

「もし本当なら、いつまで苦しめばいいの?」

忘れられない愛、消えない痛み。
12時を過ぎても消えない苦しみは、まるで魔法のように残酷です。


7. それでも、あなたの優しさに触れたかっただけ

結局のところ主人公は、特別ではない願いを抱いていました。

「優しくされたかっただけ」

ただそれだけなのに、それすら叶わず、
それでも期待してしまう自分が嫌いでたまらない──
そんな純粋で脆い感情が最後の最後まで溢れています。


まとめ:痛みと愛が同時に存在する、透明で脆い心の歌

この歌詞は、
“愛されたいけれど、自分にはその価値がない” と信じてしまっている人の物語です。

灰色の心を抱え、過去から解放されず、
それでもたった一人の存在に救われようとする姿は、
誰しもが抱える弱さを映し出しているようでもあります。

切なく、苦しく、でも美しい。
そんな感情が胸に刺さる作品です。

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